企画
IT企業がビールを仕込む?
私たちのお取引先にブリューパブスタンダードさんという会社があります。この業態がとても面白いんです。
なんと「醸造所が併設されている飲食店」なんです!
これをブリューパブスタイルというらしく、アメリカのオレゴン州ポートランドなどでは人気のスタイルだそうです。
クラフトビールを提供する店内で、クラフトビールを仕込んでいる飲食店さんなんです。本当に驚きました!
スタンダード様
そこで、スタッフを連れて、実際お店へ行ってみようと見学会を実行しました。
醸造所には弊社が開発したオーダーメイド業務改善システム「カカナイ」をご利用いただいており、仕込み日報(レシピ的にご利用)と帳簿(材料管理)と生産量管理(酒税に絡む部分)を担っています。
このシステムで、お客様の趣向分析、どんな材料を使ったクラフトビールが人気なのかなど、細かく分析ができたと喜びの声をいただいていました。
醸造所見学ではスタッフ一同、自分の開発したシステムが使われてる様子も見れて、さらにいろんな味のクラフトビールも味わえてみんなご満悦でした。
その中で、弊社もこのシステムを使ってオリジナルのビール、名付けて「ゴリラービール」を仕込んだらどうかな?
そう思ったんです。
ゴリラービールはどんな味にするのか?苦めなのか?それとも軽い感じなのか?色はやっぱりゴリラだし黒なのか?などなど。。スタッフと議論したら、アイディアが出てくる出てくる。しかも自分たちの開発したシステムを使ってレシピ研究もできるし、みんなで仕込めるし、飲めるし、お世話になった人に配れるし、AIを使ったオリジナルクラフトビール面白くないですか!!
開発費はクラウドファンディングを活用して集めようと思い、今回企画をスタートしました。
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まず、オリジナルクラフトビールを作るのに大切なのはコンセプト、イメージカラー、そしてロゴマーク。
もちろん全部弊社スタッフで考えました。普段の業務とは別に、会議を設定して決めました。
ロゴ決め
弊社マウンテンゴリラのらしさや目指す所をイメージしながら、以下プロセスで決めました。
1.全体会議でマウンテンゴリラらしいロゴの議論
2.1に基づきクラウドソーシングでの依頼
3.候補ロゴからプロジェクトチームでの議論と決定
とはいえ何もない中で議論するのは難しいので、まずは世の中にあるクラフトビールのロゴを60種類ピックアップして、それを実際印刷して切り抜いて準備しました。
議論では、実際に印刷されたロゴを手に取りながら、自分たちが好きなロゴをピックアップしたり、イメージのグルーピングをしながらスタッフみんなで手作業でイメージ共有をしました。
そして出来上がったロゴマークがこちらです。
グラスに入れるとゴリラに見える面白いロゴマークが仕上がりました。
次はいよいよ仕込みです。コロナウィルスの影響で、仕込みが延びましたが、クラウドファンディングの準備も同時にすすめていきます!
皆様、楽しみにしていてくださいね。
詳細はこちら ブログ記事へ
仕込み
いよいよ仕込です!
8月1日(土)午前10時~ゴリラービールチームのメンバー数名で、ブリューパブさんのお店に伺いました!
当日はコロナ感染防止と衛生対策のため、ゴリラー全員マスクを着用しています。
ブリューパブさんの店内に併設されている醸造所で、いよいよゴリラービールを仕込んでいきます!!
以下、私たちが携わらせていただいた工程をご紹介します。
■マッシング:麦芽を仕込釜で煮ることでデンプンを糖化し、麦汁を作る工程(約120分)
まず、ビールの元となる「麦芽(ばくが):モルト」を仕込釜で煮る作業を行いました。
※モルト・・・大麦を自然発芽させたもの
麦芽と水は1:3の割合で混ぜます。
90分間、仕込釜で火にかけながら、麦芽を糖化させます。
火をかける際、麦芽が底に溜まると焦げてしまうため、トータル60分の間大きなしゃもじで混ぜ続けます。
混ぜる作業を体験したゴリラーたちの感想:
「麦芽が入った水は、めちゃくちゃ重い・・!」
重さは麦芽の量で決まるそうです。
ブリューパブさん曰く、この日はまだ軽い方だったとか。
(30分連続で混ぜるときがキツいそうです・・)
釜のフチを利用して(テコの原理)大しゃもじを動かし、
麦芽が底で焦げないように、ひたすら混ぜ続けます!
そうして混ぜながら、釜の温度を70℃まで上げます。
70℃は糖化温度帯として高い温度なので、甘みが残るそうです。
■マッシュアウト:酵素の働きを止める
一通り混ぜた後、しばらくするとマッシュの温度が下がるので、こまめに火をかけて70℃をキープしながら糖化を進めます。
そして糖化終了後、76℃まで温度を上げます(マッシュアウト)。
ちなみに、マッシュ=「麦のおかゆ」という意味だそうです。
マッシュアウト後の麦汁は、最初と香りが変わっているとか。。
そして今回なんと、その場で麦汁を試飲させていただきました!
■麦汁を飲んでみたゴリラーたちの感想
・甘い。
・ぜんざいみたい。
・美味しい。
・コーヒーみたいな味。
・冷やし飴みたい。
などなど(笑。皆初めて飲む麦汁に新鮮な感想でした。
■ロータリング:麦汁の移送(麦汁から麦芽かすを分離させる工程)
次に、マッシュアウト後の麦汁を、隣の煮沸釜に移す作業です。
今回は仕込釜の底から、全員でバケツリレーで移していきました!
バケツリレーでほぼ移し終えた後は、計量カップで残りを移していきます。
この日は午後から全社会議だったため、今回お手伝いさせていただいた作業は
残念ながらここまででした。
短い時間ではありましたが、ゴリラービールチームもビール仕込作業の
お手伝いという貴重な体験をさせていただき、終始感動でした!
今回お邪魔したブリューパブスタンダードの北田さん、ありがとうございました!!
さいごに、おそろいのゴリラービールTシャツで記念写真。
ということで、今回の仕込レポートは以上です!
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
次回は、醸造についての記事をアップ予定ですので、
皆さんどうぞお楽しみに!
醸造
熟成されたゴリラービール
■ビールの製造
ビールは仕込後、発酵や熟成、充填など様々な⼯程を終えて
はじめて完成となります。
下の写真は1週間の発酵が終わり、冷蔵庫の熟成タンクで熟成されている
ゴリラービールです。
8⽉1⽇(⼟)の仕込から約1ヶ⽉が経った9⽉5⽇(⼟)は、当初樽開けパーティを予定して
いましたが、新型コロナの第2波が拡⼤し始めた時期と重なり、⼤⼈数での開催が厳しいと
の判断で開催延期となりました。
■記醸くん(システム)について
記醸くんとは、⼀般社団法⼈ALFHA様がクラフトビール業界向けに提供する
醸造管理システムで、弊社ではその開発を担当させて頂いています。
勿論、今回の醸造に活⽤させて頂いております。
記醸くんには“原料”,“仕込”,“製品”,”HACCP” 主に4つの機能があり、
そのうち仕込管理、つまり材料の配合および温度などの条件のデータを
⼊⼒、蓄積・管理する機能を活⽤し、これからは、
「データを活⽤して美味しいビールをつくる研究」にチャレンジしていきたいと考えています。
システム画⾯①
トップメニューです。
システム画⾯②
ブリューパブスタンダードさんでは試⾏錯誤の沢⼭のレシピで醸造を⾏っています。
システム画⾯③
今回醸造した“ゴリラービール”のレシピの画⾯です。
醸造温度など細部にわたる条件まで管理できます。
■⼀般社団法⼈ALFHAについて
・サイトURL:https://alfha.jp/
■まいどなニュース様に取材いただきました!
9⽉24⽇(⽊)まいどなニュース様よりゴリラービールについて取材していただきました。
写真向かって右から:まいどなニュース桒田様、ブリューパブ北田様、
ブリューパブ代表松尾様、弊社代表井口
当日、1か月の熟成が終わったゴリラービールと、ブリューパブさんのビール2種
あわせて合計3種類のビールを飲み比べされました。
その時の詳しい様子は、以下掲載記事よりご覧ください!
IT会社がAIでビールを作る!? クラフトビール醸造所とコラボし、オリジナルビールが誕生
樽開け
樽開けパーティ中止のお詫び
■樽開けパーティについて
今回、9月開催から延長しての樽開けパーティ開催を検討しておりましたが、
年末にかけて全国で新型コロナ感染が急激に拡大している状況を踏まえ、
残念ながら開催中止が決定となりました。
参加を楽しみにして頂いていた方々には、心よりお詫び申し上げます。
参加予定だった方には、お礼品として、
ゴリラービール6本セット+ロゴ入りオリジナルコースター、
ゴリラーTシャツをお贈りする予定です!!
是非おうちでのゴリラービールをお楽しみいただければと思います。
■ゴリラービールを実際に飲んでみた感想
以下、弊社ゴリラーよりビールを飲んでみた感想です。
・ビターチョコレートやコーヒーのような⾹ばしさがある。
・⾊の濃さの割に、すっきりとした味わい。
・あまりビールが好きじゃない⾃分でも美味しく飲めた。
・普段飲むビールとは違った味わいが楽しめて新鮮だった。
・⼀般的なビールよりはとても飲みやすくて、後味は⽢かった。⼥⼦ウケしそうな感じ。
などなど。。
様々な感想がありましたが、特にすっきり飲みやすいという印象が⼤きかったようです︕
また、弊社のゴリラーが作成したゴリラービールのチャートがこちらです。
上の感想でも出ていましたが、四つの分類の中で
ゴリラービールは⼀般的なビールより 苦味が弱く、飲みやすい味のようです。
■フレーバーシリーズ
ゴリラーらしさをゴリラービールに反映したいという話題が出て、
誰かがゴリラーらしさとは「個性を活かす」、「⾊んな味わいがある」
という話をしてくれていて⼀同の共感を得ました。
そこから、ゴリラービールは少し軽めの味で、個⼈が好きなフレーバーを
持ち寄って⼊れても楽しめるのがいいよね︖︕っと話となり今回の味が決定しています。
ここではブラックペッパー好きの私(井⼝)が試したフレーバーシリーズ、
ゴリラービール + ブラックペッパーについて紹介します。
ちょっと写真では判りづらいのですが、ゴリラービールは⿊⾊で
その上部に溜まった泡に胡椒が浮かぶ⾒栄えが、
カフェラテの泡にシナモンをかけた姿を連想して美味しそうです。
それで早速お味の⽅はというと。。
「まぁまぁいける」という感じでしょうか︕︖笑)
ブラックペッパーはブラックペッパー。ゴリラービールはゴリラービールという⾵に
分かれている感じです。
上に浮かんだ胡椒を噛みながら⿊ビールを楽しむスタイルで、
ブラックペッパーが⼤好きな私は楽しめましたが、そうでない⽅は
好んでしないフレーバーシリーズだと感じます。
フレーバーシリーズなかなか難しいなぁ。っと思いながらも未体験の味に
ワクワク、ドキドキで⾯⽩かったです。次回はスパイス系もやってみたいです。