ログイン

【第6回】仕入・発注など購買業務及び在庫管理についての効率化

 2019.10.1 お役立ち情報 ブログ


今回は、仕入・発注など購買業務及び在庫管理についての効率化です。

 

仕入・発注など購買業務の大きな流れは、現場部門からの発注依頼、発注依頼に対する承認、そして発注先への見積もり依頼、発注、入荷、検品、仕入計上、支払処理です。

 

目次

  1. 発注依頼
  2. 発注承認
  3. 集中購買
  4. 在庫管理業務
  5. 入荷や入庫
  6. 出荷や出庫
  7. 棚卸し業務

発注依頼

発注依頼というのは、社内の現場や様々な部門から購入したい商品や材料の要望が発注部門へ流れることです。

製造業であれば原材料や部品、流通業や小売業であれば、販売担当者やマーケティング担当が需要予測を行った必要と考える商品です。これらの商品や部品や材料などの在庫量を確認して発注依頼を行います。

また、商品や部品以外に事務用品や社内の消耗品などの一般品の購入依頼も同様です。

 

これらの発注タイミングは、現場の業務部門が在庫量を見てなくなったら発注する場合や、あらかじめ決まったルールに基づいて発注することになります。

発注タイミングを決めるルールには、定量発注方式定期発注方式ダブルビン方式などがあります。

 

定量発注方式は、毎回同じ量を発注する方式です。商品や部品の在庫量がある一定の量を下回った時に常に同じ量を発注します。「ある一定の量」を発注点と呼びます。

常に同じ量を発注するということは、需要が急激に多くなったり少なくなったりする需要変動には対応できません。

 

 

商品や部品は発注してからすぐに入荷されるわけではありません。発注後数日や数週間後に入荷されるということが通常です。その間にも部品や材料が使用され、在庫量が減っていきます。発注してから入荷されるまでの期間を調達リードタイムと呼びます。この調達リードタイムを考え、在庫切れを起こさないように「発注点を何個にするか」や「発注量を何個にするか」ということを考える必要があります。

 

他に代表的な発注方式は、定期発注方式があります。

これは「毎週何曜日」や「毎月何日」と言ったように発注する日が決まっている方法です。発注する日を固定して発注する量を毎回計算します。

発注量を毎回計算することから、需要が大きく振れてもその時に多く発注すればよいため、需要変動が大きい製品や部品などに適用が可能です。

こちらの方式も調達リードタイムを考慮して発注量を計算します。

 

 

いずれの方式も在庫切れを防ぐためには、発注量を多くして在庫を抱えるという方法が考えられます。 

しかしコストを考えると、在庫を保管すると置く場所が必要になる他、材料や部品が劣化する可能性があります。この劣化による廃棄を考えると在庫が多すぎるのは問題です。

逆に在庫量をできるだけ少なくして、発注頻度を多くすると発注業務に関わる時間やコストが必要になります。これらのことを勘案して、在庫切れにならず、調達リードタイムを考えながら、多すぎる在庫を抱えることなく、発注回数をできるだけ少なくする、というそれぞれが相反することを考慮しながら発注を行います。

 

発注承認

発注依頼の後は承認者による発注承認です。

発注承認はコストを削減する他に、発注量の決定やミスを最小限にするためのダブルチェックの意味合いもあります。

 

製造業の場合、部品によっては海外から仕入れることが多くなっています。私が関わっている製造業のお客様でも、中国や香港から購入する部品や材料があります。

発注承認する人は、海外の情勢による調達リードタイムの変化や為替レートなどを考えながら発注をする必要があります。

 

上記のような発注の多くは仕入先が決まっている場合で、繰り返し発注を行うことが多いと思われます。しかし仕入先が決まっていない場合や、仕入金額をさらに下げたい場合などは、新たな仕入先を探して見積もりを依頼します。原材料や部品などのコストを比較して仕入れを行うということも大切です。

 

発注を行う時に、これまでは伝票を FAX して注文をする中小企業が多くありました。業務の効率化においては、EDIを推奨します。

中小企業でもEDI を使って受発注を行う取引先が多くなってきました。この要因の一つは大企業から発注依頼を受ける場合、EDIが必須になるためそうせざるを得ないという事情があるようです。

 

これを考えると、お互いFAXでのやり取りを漠然と続けている場合があるため、発注先に対してもEDIを使って発注をすることを相談してみるのは良い改善点です。

 

集中購買

この他に作業効率を上げる方法としては、集中購買と呼ばれる発注業務の集中化です。

中小企業で支店や工場が分かれている場合であっても、本社一括で集中して発注します。たとえ事務用品など少額な製品であっても同様にします。

中小企業によっては、「お客様が急いでいるから」と言って営業担当者が発注をしているケースがあります。この習慣が積もり積もって、個々人が発注しているのです。

これを認めてしまうと在庫数量が多くなりすぎ、材料や部品などが各支店に溜まってしまい在庫金額が大きくなってしまいます。在庫管理ができていない発端は、このような無秩序な発注による在庫の増加があります。

グループ企業での運営をしている場合はさらに重要です。グループ内で一つにまとめて発注することで発注の事務処理の時間とコストを削減できます。また発注量をまとめることで、金額交渉で有利に立つことができます。

 

 

集中購買の問題としては、現場の担当者から発注担当者への意思疎通です。何をいくつ購入したいかがうまく伝わらないことや、価格を優先するのか品質が重要なのかといった優先すべき項目の重要性が伝わらないことがあります。発注担当者としては、現場から購入する商品の型番だけを指定された場合より安い商品があればコストを優先して購入します。

この様な問題を最小限にするために、発注管理システムを導入することを推奨します。

発注管理システムでは、すでに発注した商品はコード化して毎回同一のものを発注できるようにします。またコミュニケーションをミスしないように、欲しい商品の画像やJAN コードなどを貼り付けるような画面を作ります。さらに品質や納期など何を重視するのか、妥協できる点はないかなど書き込める掲示板のような仕組みも必要です。

 

ここで注意するべきことは、仕入れの担当者の固定化です。

仕入購買業務は、コストを下げることを重視するあまり、担当者が少ない傾向があります。また経験年数が増えるほど作業効率が高まり、仕入れ業務の生産性が高まります。

しかし、集中することで属人性が高まり担当者を変えることが難しくなり、担当者が休めないなどの問題が発生します。最近はコンプライアンスの強化で、多くはありませんが仕入れの便宜を図るということで担当者と仕入先の癒着問題が出る可能性を秘めています。

このためできるだけ一定期間で担当者を変えるということも必要です。

 

在庫管理業務

ここから在庫管理の効率化を書いていきます。

まず今回は在庫の業務を記載し、在庫管理方法や最適化は後日記します。

 

入荷や入庫

在庫業務は、仕入商品の入荷作業があります。その後入荷した部品や商品や材料などを出庫する作業があります。製造業であれば、製造途中の製品を管理する仕掛品の在庫管理があります。最終的に製品が出来上がり、お客様に出荷されるまで保存しておく製品在庫の管理があります。

 

まずは入荷作業ですが、仕入れた商品や材料や部品などを入荷した後、棚割などの保管場所を決めます。決めたあと、商品や材料と保管場所、その数量を管理する入庫管理という業務があります。

場所を管理することをロケーション管理と呼びます。

ロケーション管理には場所を決めないフリーロケーション固定のロケーションの2つの方法があります。

基本的には固定ロケーションの方式で、どこに置くかということを決めておくことが大切です。

しかし材料や部品また製品などを保管する場合、物理的に大きいものや、数量が多く入荷される場合があります。これらを長期間保存するような場合で、場所を決めておくことが難しい場合は、フリーロケーション方式を取る場合があります。

しかしフリーロケーションでも区画割りや棚割などを管理して、どこに何がどれだけ置かれているかということを管理します。

システムで行う場合は、場所に番号をつけ、商品と数量とともに管理します。

 

出荷や出庫

棚やロケーション管理された区画から商品や材料を出庫や出荷する業務をピッキングといいます。ピッキングはピッキングリストという、どの商品や材料を何個持ち出すかということが書かれています。

 

先日お伺いした製造業では、繰り返し生産が多い製品のため、作業員がピッキングリストを使わず部品を倉庫から出庫していました。この場合、一見すると作業効率が高い方法ではあります。しかし、この作業員の判断で何個取り出すかといったことを決めるため、「後でも同じ作業をするから」などといった事象を考え材料や部品を多く取る場合があります。これでは、今行われている作業以外の材料が持ち出され、管理している在庫量が減ってしまいます。これらを避けるためにもピッキングリストを使って数量の確認と、書かれている数量だけしか持ち出さないということを徹底する必要があります。

 

棚卸し業務

在庫管理というのは、入ってきたものと出て行くもの、そして現在あるものの管理です。プラスとマイナスですので管理が正しくできていれば、想定している数量が「現在ある」はずです。

管理している数量のことを「帳簿在庫」や「理論在庫」と言います。また、目の前に置いてあるものを「実在庫」と言います

現実的には、帳簿在庫と実在庫が合わないことが発生します。これには様々な原因があります。この原因と対策は、別途記載していきます。

 

帳簿在庫と実在庫を合わせるために、「棚卸」と言う作業を行います。

棚卸は実在庫の数量を目視で見て、実際の数量を数え、帳簿在庫の数量を修正していきます。

この作業は決算で必要になるため必須の業務です。実在庫と帳簿在庫の乖離が大きのであれば、毎月行うべき業務です。

 

 

棚卸作業の効率化は、バーコードを使った入力作業の省力化です。

商品や棚にバーコードを貼り付けます。このバーコード読み取り、数量を入力していきます。

 

システム化は、高価なバーコードリーダーを購入してバーコードリーダーだけで完結する方法や、タブレットやスマートフォンを使い集中管理されたデータと連携させるという方法があります。

マウンテンゴリラのプロマネでは、棚卸表のイメージでシステムを作るので、データ構造はあまり考えずに、タブレットやスマートフォンとバーコードリーダーを使って入力の省力化を行うことができます。

 

このように商品や部品が入ってきた数量と出ていった数量を管理し、実在庫と帳簿在庫を合わせるということを徹底していくとシステムで在庫状況を確認することができます。これが在庫問い合わせシステムです。

在庫問い合わせシステムは、数値の正確性あがればあがるほど業務上利便性が高まります。例えば発注依頼者が現在どこに材料や部品があるかという情報がすぐに検索できます。また営業担当者であれば、製品在庫がどこにいくつあり、お客様からの要望に対してすぐに対応できるかといったことも分かるようになります。

 

実在庫と帳簿在庫を一致させていくためには入出庫の管理、つまり、ある場所から出た時に数量を減らす、ある場所に入った時に数量を増やす、という単純な作業が重要です。これまでは、商品のバーコードを読み取り、数量入力するということが多くありました。これからは RFID や IoT といったセンサーなどにより自動的に数量を読み込むということが考えられます。

 

今のうちに、入出庫や入出荷時に必ずシステムを使うということを習慣づけて、在庫情報の精度を高めていくことを心がけていきましょう 

 

(参考文献:初めての生産管理、山口透 楠田貴康 著)

 

■執筆者

山口 透 (やまぐち とおる) http://mt-brain.jp

株式会社 エムティブレイン 代表取締役。「経営とIT」のコンサルタント。業務改革や改善の指導やIT戦略企画立案の支援を行うコンサルタント。現在、IoTやAIを中心に経営とITの橋渡しをする社外CIOサービスを提供中。中小企業診断士、システムアナリスト、ITコーディネータ

システム化ならプロマネがオススメ!!

オーダーメイド業務改善システム Pro-Manager(プロマネ)

 

☚前回の投稿                                                                                                                                      次回の投稿☛

販売と仕入義務の効率化                                 生産管理の一部である工程管理の効率化

 

© 2019 Mountain Gorilla Co., Ltd. 

プライバシーポリシー