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赤ちゃんゴリラの治療をするドクターにボスゴリラがとった感動的な行動に拍手!

 2019.4.19 ゴリラーブログ セールスゴリラー松本 ブログ

セールスゴリラー松本です。
今回はゴリラ愛の第二弾。『ゴリラドクターズ』(ゴリラに医療を行う国際的な獣医チーム)のエピソードを紹介します。

ゴリラの知性と理性、愛情あふれるエピソードです。

罠に捕まった幼ゴリラ「マヤニ」を救え!

ナイロンロープのスネアが左手首に巻き付いたマヤニ
《ナイロンロープのスネアが左手首に巻き付いたマヤニ》

ゴリラドクターズのエディ博士とマーティン博士は、ルゲンゴと名付けられたゴリラグループの赤ちゃんゴリラ「マヤニ」が、密猟者が仕掛けたスネア(ロープを使った罠)に捕まったとヴィルンガ国立公園からの知らせを受けて現地へ向かいます。

ヴィルンガ国立公園の監視員は、ルゲンゴのメンバーが、マヤニの左手首に巻き付いたナイロンスネアをはずそうとしているところを発見しました。

マヤニの手は腫れ始めていて、泣き叫んでいました。しかしスネアははずれず、メンバーがあきらめて現場を離れたところを見計らってスネアを固定している竹の棒からスネアを切断したのことで、手首に残っているスネアの除去をゴリラドクターズに依頼しました。

ルゲンゴグループの悲劇

ルゲンゴは、2007年に起こった違法な炭取引に関連した犯罪者による恐ろしい攻撃を受けたグループとしてよく知られています。この攻撃では、シルバーバック(成熟したオス。背中の毛が白くなることから)の「センクェクェ」やメスの「サファリ」など5頭のグループメンバーが射殺され、残された幼児の「ンデゼ」はゴリラドクダーズとヴィルンガ国立公園が引き取って育てることになりました。

保護された「ンデセ」
《ヴィルンガ国立公園に保護されたンデゼ》

マヤニを発見。手首からスネアをはずして治療へ

ゴリラドクターズは、過去に呼吸器疾患の治療でルゲンゴのグループに何回か接触していましたが、密猟者のスネアを除去するための接触は初めてでした。

ゴリラドクターズは、午後1時20分にルゲンゴグループと、マヤニを抱いたブザラを見つけました。彼女はシルバーバックのブキマに近寄って隣に座り、自分とブキマの間にマヤニを座らせました。

マーティン博士はスタッフに周りを警戒するように言い、マヤニに麻酔ダーツを使いました。

ヴィルンガ国立公園のレンジャーが没収した森の中の別のスネア
《ヴィルンガ国立公園のレンジャーが没収した森の中の別のスネア》

警戒感MAXなシルバーバックたちに「ブキマ」が驚くべき行動

ルゲンゴのグループには4頭のシルバーバックがいて、中でもエディとマーチンの2頭は警戒感をあらわにしていました。もしグループメンバーが危険な状態にさらされていると判断されれば、攻撃される可能性があります。

ちなみに、ゴリラの平均握力は500Kgfと言われ、体重は140~200Kg。ギネスブックではなんと体重600kgというキングコングのようなのも・・。

パンチ力に至っては2~5トンになると言われています。往年のヘビー級ボクサー、マイク・タイソンのパンチが1トン(ヘビー級ボクサーで400~500Kg)と言われており、相手ボクサーが一発で昏倒してしまうシーンを憶えている方もいらっしゃるでしょう。その4~5倍もの威力です。

ゴリラは普段は情愛の深い温厚な性格ですが、怒って殴られでもすれば怪我では済みません。

治療を開始したとき、このエディとマーチンが興奮して騒ぎ始め、ドクターの周りを固めているスタッフ達にも緊張が走りましたが、その時、ブキマは他のシルバーバックとドクターチームの間を行き来し始めて、グループメンバーを落ち着かせるために声を出しました。

ブキマは、自分のグループのメンバーがドクターたちに近づくのを阻止し続けました。ドクター達もこれまで経験したことがないという驚くべき行動でした。

ルゲンゴグループのボス シルバーバック「ブキマ」

ルゲンゴグループの支配的なシルバーバック「ブキマ」
ブキマが他のゴリラからドクターたちを守っている間に、エディ博士とマーチン博士はマヤニの手首からスネアを取り除きました。幸いなことに、スネアは肌を傷つけていなかったので、マヤニは完全に回復するはずです。

エディ博士はマヤニが麻酔から正常に目覚めるまで監視していました。その間、ブザラが赤ちゃんを連れ戻すために博士たちに近付こうとしましたが、ブキマは彼女を追い払い、他のメンバーが近づかないよう、マヤラが正常に目覚めるまでの間ずっと博士たちを守っていました。

これは夢のようだったし、私たち全員がブキマの行動に本当に驚いた」とエディ博士は話しています。

シルバーバックのブキマが見守っている間、エディ博士はマヤニの麻酔の様子を見ます
《マヤニの麻酔の様子を看ているエディ博士と、博士を見守るブキマ》

ヴィルンガ国立公園の警備員のみなさんの支援に感謝します。そして、ブキマにスペシャルサンクス!

『ゴリラドクターズ』Grilla Doctorsとは

ルワンダ、ウガンダ、コンゴ民主共和国の国立公園に住んでいる病気やけがをしたゴリラに医療を行う国際的な獣医チームです。

『ゴリラドクターズ』Grilla Doctorsのホームページ

『IUCN絶滅危惧種レッドリスト』によると、マウンテンゴリラは2008年時点では約690個体で「深刻な危機(CR)」の状況でしたが、国境を越えた保全努力によって2018年末現在で1,000個体以上「危機(EN)」に改善されています。

しかし、まだわずかにたったの1000体です。密猟や政情不安、呼吸器疾患からエボラ出血熱まで人間由来の病気など彼らをとりまく危機的な状況は続いていて、ゴリラドクターズは治療活動や健康監視や病気の予防研究などを行うとともに、孤児ゴリラの保護や養育を行っています。

それぞれの活動は主に企業や個人からの寄付で賄われていて、たとえば年間50$の『孤児の保護者』になると、「あなたの選んだゴリラの保護者証明書付き写真をダウンロードすることができます。あなたのコンピューターのデスクトップに誇らしげに表示して楽しむことができます」とのことです。

※元記事 GorillaDoctors Blog
※参照 IUCNレッドデータブックス

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